経験
急性回腸炎の5例
横山 宏司
1
,
井上 美保子
,
額田 貴之
,
古宮 圭
,
深尾 大輔
,
池田 由香
,
原 茂登
,
濱畑 啓悟
,
吉田 晃
1日本赤十字社和歌山医療センター 小児科部
キーワード:
Cefotaxime
,
PCR法
,
Yersinia pseudotuberculosis Infection
,
細菌遺伝子
,
細菌抗体
,
鑑別診断
,
回腸炎
,
Sultamicillin
,
検便
,
静脈内投与
,
腹部CT
Keyword:
Antibodies, Bacterial
,
Cefotaxime
,
Diagnosis, Differential
,
Genes, Bacterial
,
Ileitis
,
Yersinia pseudotuberculosis Infections
,
Polymerase Chain Reaction
,
Administration, Intravenous
,
Sultamicillin
pp.1175-1178
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2016373699
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急性回腸炎で入院した5例(男児2例、女児3例、年齢10~15歳)について報告した。全例に右季肋部痛があり、38.5℃以上の発熱が2例(有熱期間はいずれも3日間)、嘔吐・下痢症状が2例、便培養検査では全例に腸内正常細菌叢を認め、便潜血検査を行った4例中2例が陽性であった。造影CTでは全例で終末回腸・回腸末端の造影効果・壁肥厚を認め、急性回腸縁と診断した。3例で回盲部リンパ節腫脹を、1例で虫垂の軽度腫大を伴っていた。全例で抗菌薬(セフォタキシム:3例、アンピシリンスルバクタム:2例)静注で速やかに症状は軽快した。当初はYersinia pseudotuberculosis(YS)感染症を疑って行った糞便PCR陽性が1例、YS特異的抗体価測定陽性が1例であった。
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