連載 特集アドバンストコース
『臨床画像』Vol.33,9月号特集 肩関節を極める
野崎 太希
1
1鳥取大学医学部病態解析医学講座 画像診断治療学分野
pp.120-124
発行日 2018年1月26日
Published Date 2018/1/26
DOI https://doi.org/10.18885/cij.201834010120
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関節MRIを読影するために必要と筆者が考えていることは,①正常解剖の理解,②関節のkinematicsの理解,③関節疾患・病態の理解(スポーツ障害に関しては,スポーツの特性と反復して行われる動作・動態の理解)と治療法の理解(特に手術療法がある場合には,修復法や再建法の理解)に加えて,④MRIのシーケンスおよび特性の理解である。 肩関節は四肢6関節のなかでも可動域が最も大きい関節である反面,脱臼しやすい弱点もある関節である。そのため,その弱点を補強する解剖構造がやや複雑となっている。解剖がわからないという最も基本的な部分でつまずいて嫌になってしまうという話をときどき耳にする。本特集号では基本である解剖からスポーツ障害を含むさまざまな肩関節疾患,手術療法については,関節鏡と画像の対比,術式,術後画像のみならず,アンカーの種類,素材などまで言及されており,読みごたえのある特集号になっている。
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