特集 スポーツ医学研究の最前線
Ⅱ.治療への応用
高純度アルギン酸を用いた軟骨修復材の開発と臨床応用
小野寺 智洋
1
1北海道大学大学院医学研究院整形外科学講座
キーワード:
高純度アルギン酸(ultra-purified alginate;UPAL)ゲル
,
軟骨修復材(cartilage repair biomaterial)
,
再生医療(regenerative medicine)
Keyword:
高純度アルギン酸(ultra-purified alginate;UPAL)ゲル
,
軟骨修復材(cartilage repair biomaterial)
,
再生医療(regenerative medicine)
pp.280-283
発行日 2026年3月19日
Published Date 2026/3/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002472
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関節軟骨損傷に対する再生医療は,細胞移植を伴う自家培養軟骨移植(ACI)などが広く行われてきたが,二期的手術や高コストといった課題が残されている。筆者らは,細胞を用いずに軟骨再生を誘導する高純度アルギン酸(UPAL)ゲルを開発し,その臨床応用を進めてきた。UPALゲルは,分子量を維持したまま不純物を除去し,高い生体適合性を有するバイオマテリアルである。動物実験では骨髄刺激法との併用により硝子軟骨様組織の再生を確認し,国内臨床試験では12例全例で安全性と有効性が示された。患者立脚型評価やMRIスコアは術後3年まで有意に改善し,二期関節鏡および生検でもⅡ型コラーゲン陽性の再生軟骨を確認した。さらに全国多施設共同治験を経て,2025年にモチジェル®として製造販売承認を取得した。本法は,低侵襲かつ再現性の高い無細胞軟骨修復法として,再生整形外科の新たなパラダイムを提示する。

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