特集 運動器画像診療の最前線
部位別・疾患別画像診療の最前線 肩関節の画像診療
山本 宣幸
1
1東北大学 大学院医学系研究科外科病態学講座整形外科学分野
キーワード:
肩関節
,
肩関節脱臼
,
関節周囲炎
,
関節水症
,
MRI
,
超音波診断
,
X線CT
,
肩腱板損傷
,
腱炎-石灰沈着性
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Hydrarthrosis
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Periarthritis
,
Shoulder Dislocation
,
Shoulder Joint
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Ultrasonography
pp.68-76
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2018192546
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<画像診療のポイント>●大きな腱板断裂が存在すると単純X線像でfemoralizationやfacetingがみられる。●腱板断裂が最近生じたものか、以前から存在したものかは筋萎縮の有無で判断し、スライスは烏口突起の基部のレベルで切られている矢状断像を使用する。●腱板断裂の治療の第一選択は保存療法である。若年者、外傷性断裂、痛みの強い場合は手術適応となる。●肩関節脱臼の8割以上で骨病変を合併するため、整復後も単純X線やCT検査で関節窩に骨病変がないか確認する。●中高齢者の肩関節脱臼では腱板断裂を合併する場合があるため、整復後にMRI検査もしくは超音波検査を行う。●凍結肩では特異的な画像所見はないが、肩甲上腕関節の水腫、関節包の肥厚や関節腔の狭小化、腱板疎部の肥厚、烏口上腕靱帯の肥厚などがみられる。●痛みが強い場合は肩甲上腕関節への注射を行い、痛みが軽減し拘縮が残存した場合はリハビリテーションを行う。
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