特集 膝靱帯損傷-up to date-
治療のcontroversy 膝靱帯損傷に対する保存療法 適応と限界
滝 正徳
1
,
木村 雅史
1聖隷浜松病院 スポーツ整形外科
キーワード:
後十字靱帯
,
膝外傷
,
靱帯損傷
,
治療成績
,
下肢装具
,
膝前十字靱帯損傷
,
保存的療法
Keyword:
Anterior Cruciate Ligament Injuries
,
Conservative Treatment
,
Knee Injuries
,
Posterior Cruciate Ligament
,
Treatment Outcome
pp.263-270
発行日 2017年3月19日
Published Date 2017/3/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017145565
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はじめに
膝関節のなかでも大腿脛骨関節の靱帯損傷に は,①前十字靱帯(anterior cruciate ligament; ACL)損傷, ② 後十字靱帯(posterior cruciate ligament;PCL)損傷,③内側側副靱帯(medial collateral ligament;MCL)損傷,④後外側支持機 構(posterolateral corner ;PLC)損傷に大別され る。現在,それぞれに治療指針は存在するが,日 常診療においては定型的なマネージメントを行わ ない場面にも遭遇する。各靱帯損傷に対する保存 療法の限界を知ることは,患者立脚型の治療を行 うための重要な思考背景となりうる。 本稿では膝靱帯損傷に対する保存療法の限界と して,各々の靱帯単独損傷については関節安定性 の回復程度を中心に,複合靱帯損傷においては患 者満足度を中心に記述する。
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