特集 三尖弁閉鎖不全症循環器内科医が知っておくべき重要知識と最新の知見
識る10
【Expertise】Ebstein病:病態生理と手術適応を識る
瀧聞 浄宏
1
1長野県立こども病院循環器小児科
キーワード:
delamination不全
,
三尖弁閉鎖不全
,
cone手術
Keyword:
delamination不全
,
三尖弁閉鎖不全
,
cone手術
pp.1058-1064
発行日 2023年11月9日
Published Date 2023/11/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001360
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Ebstein病は,1866年にWilhelm Ebsteinによってはじめて報告され,2~5万出生あたり,1人程度に発生,先天性心疾患の0.3~0.8%を占めるまれな先天性心疾患である。三尖弁のヒンジポイントつまり右室壁への付着部位の心尖部への位置移動(delamination不全による)による右房化右室の形成,三尖弁の形態異常,右室の形態および機能異常を特徴とする右室形成不全,右室心筋病である。胎児心不全で子宮内胎児死亡する最重症例から老人期まで予後良好の軽症例まで,広いスペクトラムをもつ。心エコー図は,三尖弁および,弁下組織,右室形態,右室および左室機能を診断,評価するうえで有用なimaging modalityである。本稿では,成人のEbstein病にフォーカスして述べる。
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