特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[胸部領域]
乳腺(非造影MRI)
高原 太郎
1
1東海大学工学部 医工学科
キーワード:
DWIBS,b=0
,
高濃度乳房(dense breast)
Keyword:
DWIBS,b=0
,
高濃度乳房(dense breast)
pp.88-93
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001263
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▶ 一般的には拡散強調像(DWI;diffusion–weighted image)と,T2強調像,T1強調像が用いられる。筆者はDWIとして広範囲拡散強調背景信号抑制法(DWIBS;diffusion weighted whole body imaging with background body signal suppression)を,また後者としては脂肪抑制T2強調像と脂肪抑制T1強調像を用いている。
▶ DWIには脂肪抑制法として通常の選択的脂肪抑制法(CHESS;chemical shift selective saturation)を用いるDWIと,非選択的脂肪抑制法(STIR;short inversion–time inversion recovery)をプリパルスに用いるDWIBS法がある。両者にはTable 1のような違いがある。一般的に,約30分の臨床的な造影MRIプロトコルではDWIに許される時間が2〜3分であることが多く,前者しか採用できないが,後者は乳がんの描出と,検出に大きなアドバンテージがある。
▶ 脂肪抑制T2強調像は,peritumoral edema(これが認められるとリンパ節転移が多い)や線維化の把握に,また脂肪抑制T1強調像は,血性乳汁分泌やperi–(or intra–)tumoral bleedingの評価に用いられる。
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