特集2 この機会にちゃんと覚えるCTの原理[後編]
被ばくの基本
前田 恵理子
1
1東大病院22世紀医療センター コンピュータ画像診断学/予防医学寄付講座
キーワード:
吸収線量(absorbed dose)
,
実効線量(effective dose)
,
structured dose report(SDR)
Keyword:
吸収線量(absorbed dose)
,
実効線量(effective dose)
,
structured dose report(SDR)
pp.762-767
発行日 2021年6月26日
Published Date 2021/6/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000679
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東日本大震災から10年が経過した。当時のことを思い出すと,世間は放射線・放射能に対する不安にあふれており,当院にも患者,医療関係者や市民の方からたくさんの問い合わせをいただいた。そんななか,中堅放射線科医であった筆者は,果たして自分は「放射線」科を名乗るのにふさわしい見識をもち合わせているのだろうかと自問自答し続ける日々を送ったことが,現在の専門である被ばくの道に導いた大きなきっかけになった。当時,東大放射線科の教授であった大友 邦先生の言葉をお借りすれば,放射線科医は「放射線の冠をいただいている以上,被ばくは避けて通れない」のであり,仕事の原点におくべきテーマである。本稿では,初学者がこれを知らずして放射線科を名乗るわけにはいかない事項ばかりを集めたので,しっかりマスターしていただければ幸いである。
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