連載 IVRの基本をおさえよう!−デバイスの選び方,使い方−
第10回
血管形成術③−ステント,ステントグラフト−
本郷 哲央
1
1大分大学医学部・放射線医学講座
pp.1189-1196
発行日 2020年10月26日
Published Date 2020/10/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000415
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血管用ベアメタルステントは,末梢血管の狭窄病変に対して,血管形成術を施行する際に内腔確保を行うために用いる器具である。動脈用,静脈用,シャント狭窄用が存在するが,国内にて保険適用がなされているのは動脈用のみである。血管形成術の際,バルーン拡張のみで内腔確保ができない場合に使用されることが多い。ステントの適応には再狭窄,ステント破損,比較的長期間の抗血小板薬投与の必要性など,少なからずデメリットも存在するため,その使用には,長期的なリスクベネフィットに基づいた根拠が必要になる。大動脈や総大腿動脈,膝窩動脈への適応は外科治療の追加などが困難になる場合もあり,その後の治療を考慮しなければならない。
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