連載 X線診断Q&A
X線診断Q&A
植松 卓哉
1
1日本医科大学整形外科講師
pp.55-56
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_55
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Question
症 例.82歳,女.
主 訴:右股関節痛.
既往歴:他院で両側人工膝関節全置換術(TKA),左人工股関節全置換術(THA)を行った.
現病歴:自転車乗車中に転倒し受傷した.他院で右大腿骨転子部骨折の診断を受けて受傷4日後に髄内釘(AFFiXUS Hip Fracture Nail:Zimmer Biomet社)を使用し,骨折観血的整復固定術(ORIF)を行った.術後1週で全荷重歩行を開始し,術後4週で自宅退院した.退院後に新たな外傷エピソードはなかったが,術後3ヵ月の外来受診時に疼痛増悪を訴えて再入院した.
身体所見:受傷前の歩行レベルは独歩可能であったが,再入院時はT字杖歩行であった.
単純X線所見:再入院時の両股関節正面と左股関節側面の単純X線像を図1に示す.
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