学会を聞く
第35回日本運動器科学会
門脇 俊
1
M. Kadowaki
1
1島根大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Shimane University School of Medicine, Izumo
pp.1394-1396
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1394
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1.は じ め に
2024年7月6日(土)~7日(日)に,宇都宮市のライトキューブ宇都宮を会場に,第35回日本運動器科学会が開催された.本学会は日本理学診療医学会として誕生し,その後リハビリテーションの重要性が再認識され,運動器の健康の重要性が周知されるといった社会の変容に合わせ,日本運動器リハビリテーション学会,そして現在の日本運動器科学会へと名をかえ発展してきた.運動器リハビリテーションを通じて運動器疾患・障害をもつ方々の治療や生活支援に取り組み,運動器の健康に包括的に取り組む学術団体であり,超高齢化を迎えたわが国での重要な問題である「ロコモティブシンドローム」,「フレイル」,「サルコペニア」といった運動器のヘルスケアにかかわるテーマを取り扱う学会である.本年は学会理事長である自治医科大学整形外科の竹下克志教授が会長を務められ,学会テーマには「痛みとロコモ」という運動器に深くかかわる領域が掲げられた.医師のみならず,運動器の診療に携わる理学療法士や看護師といったコメディカルスタッフも多数参加し,36℃を超える灼熱の宇都宮で2日間の熱い議論が繰り広げられた.
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