Trans-webアプローチを行った手指基節骨基部骨折の治療経験

Trans-web approach for fractures of proximal phalanx

は じ め に

　手指基節骨基部骨折は，中手指節（MP）関節屈曲位ギプスなどの保存療法で治療可能な場合もあるが，徒手整復が不十分な場合やMP関節面に骨折が及ぶ場合は手術療法が考慮される．基節骨基部の操作を行う場合，掌側もしくは背側のみのアプローチでは手術操作が困難であることが多い．

　われわれは，手指基節骨基部骨折に対して指間をまたぐtrans-webアプローチ^1）を用いて骨接合を行った4例を経験したので，その治療成績について報告する．