境界領域
膠原病よりみたリウマチ
藤巻 茂夫
1
1新潟大学医学部病理学教室
pp.49-58
発行日 1966年4月25日
Published Date 1966/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903719
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近30年間において結合織の機能障害とか体液の混和不良dyscrasiaに関連した疾患が著しく目立つてきた(Talbott)1).この疾患群にはいろいろのものが含まれるが,リウマチ熱(RF)やリウマトイド関節炎(RA)は日常遭遇するものでさほど珍らしいとはいえない,しかしエリテマトーデス(SLE),汎発性鞏皮症(PSS),多発性動脈炎(polyarteritis ncdosa PN),皮膚筋炎(DM)はリゥマチに比較すると極めて稀な疾患である(第1・2表大島)2).
Klempererら(1942)3)がこれらの疾患を膠原病という一群の疾患にまとめて以来,その病因が不明であり,かつ死亡率が高いというので,医学全般にわたり,研究者の好気心をそそり,興味を喚起するようになつた.
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.