Japanese
English
経験と考察
外傷後異所性骨化に対する術後放射線治療の臨床成績
Clinical results of postoperative radiation therapy for traumatic heterotopic ossification
加藤 進太郎
1
,
吉川 淳
1
,
男澤 紘太
2
,
織田 徹也
2
,
神成 文裕
3
,
門野 夕峰
4
,
鳥尾 哲矢
4
S. Kato
1
,
J. Kikkawa
1
,
K. Ozawa
2
,
T. Oda
2
,
F. Kannari
3
,
Y. Kadono
4
,
T. Torio
4
1埼玉医科大学国際医療センター救命救急科
2JCHOさいたま北部医療センター整形外科
3こうのす共生病院整形外科
4埼玉医科大学整形外科・脊椎外科
1Dept. of Emergency and Critical Care, Saitama Medical University International Medical Center, Hidaka
キーワード:
heterotopic ossification
,
radiation therapy
,
early excision
,
postoperative recurrence
,
elbow fracture
Keyword:
heterotopic ossification
,
radiation therapy
,
early excision
,
postoperative recurrence
,
elbow fracture
pp.934-937
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_934
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は じ め に
異所性骨化は,骨折のほか脳・脊髄損傷後に発生しやすく,外傷後合併症として問題視されている.症状としては疼痛や拘縮を伴いやすく,関節近傍に生じた場合は著しい関節機能障害の原因になりうる.手術的治療としては骨化切除術があげられるが,切除後に骨化を再発しやすい特徴があるため,手術時期としては骨化成熟後の切除が推奨されている.しかし,その段階ではすでに拘縮が完成され機能改善に乏しい症例をしばしば経験する.当院では骨化再発に対する予防策として骨化切除術後の放射線治療併用に取り組んできた.
本研究では,外傷後異所性骨化における治療成績を調査して,本治療法による骨化再発の予防効果について検討した.
© Nankodo Co., Ltd., 2022