Japanese
English
特集 整形外科画像診断・評価の進歩
Ⅱ.CT
3.CTを用いた骨密度測定
Measurement of bone mineral density from CT images
上村 圭亮
1
,
高尾 正樹
2
,
大竹 義人
3
,
佐藤 嘉伸
3
,
菅野 伸彦
4
K. Uemura
1
,
M. Takao
2
,
Y. Otake
3
,
Y. Sato
3
,
N. Sugano
4
1大阪大学大学院整形外科
2愛媛大学大学院整形外科
3奈良先端科学技術大学院大学情報科学領域
4大阪大学運動器医工学治療学
1Dept. of Orthop. Surg., Graduate School of Medicine, Osaka University, Suita
キーワード:
quantitative CT
,
bone mineral density
,
deep learning
Keyword:
quantitative CT
,
bone mineral density
,
deep learning
pp.557-560
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_557
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は じ め に
世界保健機関(WHO)および多くのガイドラインは,骨粗鬆症や骨量減少の診断の際にdual-energy X-ray absorptiometry(DXA)を用い腰椎,大腿骨近位部の骨密度を計測することを推奨している1,2).骨粗鬆症とそれに続発する脆弱性骨折の予防は高齢者の日常生活動作(ADL)の維持に重要な役割をはたすものの,骨粗鬆症自体には一般に症状がないために骨密度測定の機会を逸し,診断が正しく行われない症例も多い.そのため,近年では骨粗鬆症や骨量減少が正しく診断できるようにDXA以外の装置を用いて骨密度を計測し,診断の機会を向上させる試み(opportunistic screening)がなされてきた.本稿では臨床用に撮影されたCTから骨密度を計測する手法(quantitative CT:QCT)による大腿骨近位部の計測を中心に現状と課題に関して報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2022