私論
化石をみて何を思う?
大島 寧
1
1東京大学整形外科准教授
pp.326-326
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_326
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恐竜好きな息子を喜ばせるためにしばしば博物館に行く.ティラノサウルスなどの獣脚類の骨格に圧倒されるのであるが,皆さんは何を思うのであろうか? 関節外科医なら膝の変形性関節症(OA)が気になるかもしれないし,歯科医なら強靱な顎に目がいくかもしれない.脊椎外科医である私は当然のことながら背骨をみるわけで,大きな棘突起に圧倒されながら椎体を数えてしまう.さらに注目してしまうのが,のび太の恐竜でおなじみの首長竜である.頚椎の数が50椎を超えるものも多く,何とか1枚の写真に収められないかとカメラ(といってもスマホであるが)アングルを工夫してみるのであるが,なかなかうまく撮ることができない.それにしても,神経根の走行はどうなっていたのであろうか? 気になるところである.
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