喫茶ロビー
腰痛が疾患となった日
菊地 臣一
1
1福島県健康医療対策監/一般財団法人脳神経疾患研究所常任顧問
pp.296-296
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_296
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- 文献概要
私は,生涯の研究主題として腰痛を選びました.腰痛に関心をもったきっかけは,幼いときに施術室の内外でみた腰痛の劇的な変化です.戦後,公職追放になった父は,先祖伝来の「ほねつぎ」として家族を養っていました.母が入退院を繰り返していたので,施術室で過ごすのが日常でした.父が,患者さんの話に長時間耳を傾けた翌日,患者さんの表情は明るくなり,笑顔さえみせていました.徒手整復で,ぎっくり腰が劇的に治るのを幾度も目にしました.「腰痛の不思議」です.
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