連載 X線診断Q&A
X線診断Q&A
谷口 直史
1
1山梨大学医学部附属病院リハビリテーション科講師
pp.159-160
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_159
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Question
症 例:56歳,男.
主 訴:右股関節痛.
既往歴:15歳時,右下前腸骨棘剥離骨折(股関節スパイカキャストによる保存的治療).
併存症:なし.
現病歴:1年前より誘因なく右股関節痛が出現した.特に階段昇降時に痛みは増強した.痛みが改善しないため近医を受診し,両股関節単純X線像で右股関節に異常所見(図1)を認め,当院を紹介され受診した.
身体所見:右股関節前面に硬い腫瘤を触知,同部位に圧痛あり.股関節可動域(右/左):屈曲 100°/125°,外転 25°/35°.Flexion-adduction-internal rotation(FADIR)テスト(屈曲・内転・内旋位):陽性/陰性.Patrickテスト:陰性/陰性.
血液学的所見:ALP 199IU/l,WBC 6,550/μl,CRP 0.14mg/dl.
X線所見:図1に両股関節正面像および右Lauenstein像を示す.
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