Japanese
English
経験と考察
下肢人工関節置換術後の自宅退院の試み
Trial of discharge directly to home after total hip or knee arthroplasty
加納 将嗣
1
,
福田 昇司
1
,
合田 有一郎
1
,
善成 晴彦
1
M. Kano
1
,
S. Fukuta
1
,
Y. Goda
1
,
H. Yoshinari
1
1国立病院機構高知病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., National Hospital Organization Kochi National Hospital, Kochi
キーワード:
THA
,
TKA
,
discharge
Keyword:
THA
,
TKA
,
discharge
pp.1135-1138
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_1135
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は じ め に
住民の生活環境が整っていない地方の急性期病院では,下肢人工関節置換術後の患者はリハビリテーション目的で転院することが一般的である.特に診断群分類に基づく包括支払い制度(Diagnosis Procedure Combination:DPC)の導入により,在院日数の短縮が求められ,本来なら自宅退院が可能な場合でも転院となることも少なくない.
当院は一般病棟212床を有し,回復期病棟や地域包括ケア病棟を有していない.一般病棟の看護職員配置は10対1であり,平均在院日数は7対1病棟よりも長いため,2016年4月より下肢人工関節置換術後に後方支援病院を介さずに6週程度の入院で自宅退院し,紹介元での通院リハビリテーションを行うことをめざしてきた.2018年に診療報酬が改定され,一般病棟入院基本料などの評価体系の見直しが行われたが,この方針はかえていない.
そこで,当院における下肢人工関節置換術後の自宅退院率を調査し,自宅退院に影響を及ぼす因子を検討した.
© Nankodo Co., Ltd., 2022