連載 X線診断Q&A
X線診断Q&A
佐々木 裕美
1
1鹿児島大学整形外科講師
pp.1077-1078
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_1077
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Question
症 例:36歳,女.
主 訴:左手関節尺側部痛.
既往歴:10歳時左手関節骨折.
家族歴:特記すべきことはない.
現病歴:20歳代より左手関節痛があった.1年前に出産し,子供を抱き上げるときや家事で鍋をもつときに左手関節尺側部痛が強くなり,前医を受診した.前医で手関節装具を作成し,関節内注射や理学療法を施行したが疼痛の改善はなく,当科に紹介され受診した.
身体所見:手関節尺屈・背屈で手関節尺側の疼痛の誘発があるものの,手関節回内外時に遠位橈尺関節の疼痛の増強はみられなかった.手関節の可動域(ROM)制限はなく,fovea sign陰性,piano key sign陽性,ulnocarpal stress test陽性であった.
X線所見:図1に当院初診時の左手関節単純X線像を示す.
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