鏡視下Bankart修復術後感染後の再脱臼に対して直視下Latarjet法を行った1例

Latarjet procedure for the recurrent shoulder dislocation due to post-operative infection after primary arthroscopic Bankart repair：report of a case

　反復性肩関節脱臼に対する手術的治療として，骨欠損の少ない症例においては鏡視下Bankart修復術が一般的である．その術後感染率は0.16％と報告されており^1），ほかの整形外科手術と比べると頻度は少ない．そのため，術後感染の治療報告例も少なく，さらに感染後再脱臼した症例に対する治療方法の報告はない．本稿でわれわれは鏡視下Bankart修復術後の深部感染に対して，感染は鎮静化できたものの，肩甲骨関節面の骨溶解から再脱臼をきたしたため，骨掻爬と直視下Latarjet法を行った症例を報告する．