私論
理想の整形外科医をめざして
水谷 潤
1
1名古屋市立大学整形外科准教授
pp.328-328
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_328
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皆さんにとって,理想の整形外科医,よき整形外科医像はどのようなものであろうか? 患者さんにやさしい整形外科医,とことん保存的治療を行う整形外科医,新たな治療薬開発をめざして研究を行う整形外科医,それぞれ理想,目標とする整形外科医像はさまざまであることと思う.私は手術で患者さんを治す整形外科医をめざしてきた.私の整形外科医としての最大の喜びは,大きな手術が必要な病態に対して,患者さんとともに逃げずに立ち向かい,手術で患者さんがよくなり退院してゆくときであったり,大きな脊椎手術後にリハビリテーション病院を退院され,私の外来へお越しになり,見違えるほど歩容も疼痛も改善した姿を目の当たりにしたときである.その反面,合併症が生じたときの自分の落ち込みは大きい.
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