連載 X線診断Q&A
X線診断Q&A
藤本 徹
1
1熊本大学整形外科講師
pp.947-948
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_947
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Question
症 例.23歳,女.介護師.
主 訴:腰痛,大腿前面痛.
家族歴・既往歴:特記すべきことはない.
現病歴:2年前ごろより腰痛が出現し近医を受診していた.症状は改善せず徐々に両大腿前面の痛みを自覚するようになった.介護の仕事で患者を抱える際に下肢痛を自覚し,仕事に支障をきたすようになった.近医でMRIを撮像され脊柱管内病変を認めたために当科を紹介され受診した.
身体所見:腰椎後屈制限がありKemp陽性で下肢伸展挙上テスト(SLRT)は右30°・左60°であったが,明らかな下肢の筋力低下や触覚の低下はなかった.膝蓋腱反射(PTR),アキレス腱反射(ATR)とも両側で消失し,Babinski反射は陰性で膀胱・直腸障害はなかった.
血液検査所見:特に異常はなかった.
X線所見:図1に初診時単純X線前後像を示す.
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