書評
『手術の道を究めるために――五輪書から学ぶ』
山内 裕雄
1
1順天堂大学名誉教授
pp.862-862
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_862
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- 文献概要
じつにユニークな手術書,というより外科医心がけ帖である.私は魚住孝至著『宮本武蔵―兵法の道を生きる』(岩波新書,2008年)と『宮本武蔵 五輪書』(角川ソフィア文庫,2012年)を手許におきながら本書を読んだ.
著者の生田義和氏は手外科の名手であり,日本というより世界の手外科パイオニアのお一人でいらした広島大学津下健哉教授の後継者である.そのため内容の具体的対象は手の手術ではあるが,その幅の広さ,内容の深さからいって,整形外科医はもとより,多くの外科医に読んで欲しいなと思う.まさに剣の道は手術に通ずる.
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