学会を聞く
第42回日本足の外科学会
安井 哲郎
1
T. Yasui
1
1帝京大学附属溝口病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Teikyo University Hospital, Mizonokuchi, Kawasaki
pp.395-397
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_395
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1.は じ め に
2017年11月9日(木)~10日(金)に開催された第42回日本足の外科学会に参加したので報告をさせていただく.筆者一人ですべてをみつくしたわけではないので,一部伝聞も含まれることをご了承いただきたい.
本学会は,「足の外科研究会」として1976年に発足したものがその発展とともに名称と体制を幾度かかえ,現在にいたるものである.わが国では,足外科に専従する医師が単一施設内に複数いるという環境はまれであり,施設や大学の垣根を越えた医師間のコミュニケーションが非常に重要である.そのニーズを下支えし,また牽引しているのが本学会である.臨床上の患者ニーズ,治療手法の進歩,研究対象としての興味深さ,入会啓蒙活動などから学会員数は右肩上がりに増加している(2007年約700名→2017年約1,800名).よりよい臨床のため,より深い病態解明のため,というある種当たり前の目的を見失わず学会員同士が協力しあう風土が先達の時代から現在にいたるまで受け継がれている,地に足のついた居心地のよい学会である.
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