Japanese
English
経験と考察
腹壁再建を施行した腹壁軟部腫瘍の治療経験
Abdominal wall reconstruction after resection of abdominal soft tissue tumor
田中 達也
1
,
赤澤 聡
1
,
片桐 浩久
2
,
高橋 満
2
,
中川 雅裕
1
T. Tanaka
1
,
S. Akazawa
1
,
H. Katagiri
2
,
M. Takahashi
2
,
M. Nakagawa
1
1静岡県立静岡がんセンター再建形成外科
2静岡県立静岡がんセンター整形外科
1Division of Plastic and Reconstruction Surgery, Shizuoka Cancer Center Hospital, Shizuoka
キーワード:
abdominal wall reconstruction
,
abdominal soft tissue tumor
Keyword:
abdominal wall reconstruction
,
abdominal soft tissue tumor
pp.213-218
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_213
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は じ め に
腹壁軟部腫瘍の治療において,腫瘍切除後に腹壁欠損が生じることがある.広範囲の腹壁欠損は,内臓の露出や腸管ヘルニアなどの重篤な合併症を引き起こすため,適切な腹壁再建が必要である.一般的に,腹壁は全層欠損が生じても幅6~7cm程度までであれば一期的に縫縮が可能であるが,それ以上の欠損ではなんらかの再建が必要になる.再建するにあたっては,欠損部を被覆する皮膚とともに強度を有する腹壁にかわる材料が必要となる.腹壁再建に対しては主に人工補強材を使用する方法と皮弁などの自家組織を使用する方法があり,人工補強材では感染などの合併症,自家組織ではドナーサイトの合併症の問題がある.
われわれは当院で行った腹壁再建について検討したので,文献的考察を加えて報告する.
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