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ヘムオキシゲナーゼ-1
味八木 茂
1
1広島大学病院未来医療センター/整形外科
pp.148-148
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_148
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わが国をはじめ世界的に高齢化が進行する中,より質の高い健康を維持して長生きできる社会が求められている.この健康寿命を延伸することで要支援・要介護者を減少させることは,国をあげた重要課題の一つである.そして,要支援・要介護の原因第1位である運動器疾患の予防や早期回復をめざした新たな治療法の実現に向けた研究・開発が必要であることはいうまでもない.
生体は絶えず種々のストレスに曝されている.しかし,加齢や環境の変化により増加する活性酸素などによる酸化ストレスの増大は,老化や種々の疾患に関与していることが明らかになってきた.整形外科領域においても,加齢性疾患である変形性関節症(OA)と酸化ストレスに注目した研究が盛んに行われている.これまでに酸化ストレスは,加齢に伴い関節軟骨を含む関節組織で増加し,OAにおける重要な因子であることが報告されている.また,骨代謝や骨強度にも影響を及ぼすことも示唆されている.このことからも,酸化ストレス制御の重要性が高まっている.
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