Japanese
English
経験と考察
特発性側弯症に対するpush-up法
Effect of the push-up on adolescent idiopathic scoliosis
田島 直也
1
,
久保 紳一郎
1
,
野﨑 正太郎
1
,
齊藤 由希子
1
,
黒木 浩史
2
N. Tajima
1
,
S. Kubo
1
,
S. Nozaki
1
,
Y. Saito
1
,
H. Kuroki
2
1弘潤会野崎東病院整形外科
2宮崎東病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Koujunkai Foundation Nozakihigashi Hospital, Miyazaki
キーワード:
adolescent idiopathic scoliosis
,
push-up
,
traction
,
conservative treatment
Keyword:
adolescent idiopathic scoliosis
,
push-up
,
traction
,
conservative treatment
pp.111-115
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_111
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は じ め に
本邦の側弯症学校検診は,1978年,文部省条例での学校保健施行規則の改正を一つの契機として開始され,全国的にモアレ法ほか多様な方法によって行われてきた.さらに,学校保健安全法に基づく学校検診が2015年に改定され,その中に脊椎側弯症の項目も加わったこともあり,脊柱側弯症の早期発見に官民協力して行う態勢が整備された.その結果検診においてCobb角20°前後の学童も二次検診で多く発見されてきている.しかしその後の医療機関の対応は種々で経過観察の指示で放置されたりしてその後進行して再診する例もみられる.装具療法の有効性は検証されているが装具療法の適応となっても装具が学童にとって身体的・心理的負担となりドロップアウトした例もある.われわれは軽度側弯症に対する矯正訓練の一つとしてpush-up法を考えた.
本研究はpush-upによる側弯脊椎のX線変化と背部筋活動を評価する目的で行ったので若干の考察を加え報告する.また本研究は当院倫理委員会の了承のもとに,本人・家族の同意を得て行った.
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