特集 全身性強皮症―皮膚だけではなく全身性の自己免疫疾患
[Chapter 3] 皮膚潰瘍を極める
皮膚潰瘍に対する薬物療法
山口 由衣
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 環境免疫病態皮膚科学
キーワード:
血管リモデリング異常
,
禁煙
,
プロスタグランジン製剤
,
エンドセリン受容体拮抗薬
Keyword:
血管リモデリング異常
,
禁煙
,
プロスタグランジン製剤
,
エンドセリン受容体拮抗薬
pp.90-94
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_90
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★★全身性強皮症(SSc)の血管障害は,免疫異常や環境因子などを背景に,特徴的な血管リモデリング異常を生じた複雑な病態である.
★★★皮膚潰瘍に対する日常対策として,禁煙,寒冷曝露や外的刺激を避ける,保温,局所の感染制御,疼痛コントロールは不可欠である.
★★Raynaud現象や末梢循環不全には,カルシウム拮抗薬,抗血小板薬,プロスタグランジン製剤などを用い,潰瘍を生じたら,エンドセリン受容体拮抗薬や,プロスタグランジン製剤の点滴などを考慮する.
★★難治性の場合には,複数の治療法を副作用に留意しながら併用する.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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