Japanese
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投稿 症例
2度の急性症状を発症した複数抗原の関与が疑われる非線維性過敏性肺炎の症例
A case report of a non–fibrotic hypersensitivity pneumonitis suspected of involvement of multiple antigens with two times acute symptoms.
谷江 智輝
1
,
白澤 祐二
1
,
篠澤 早瑛子
1
,
鎌田 勇樹
1
T. Tanie
1
,
Y. Shirasawa
1
,
S. Shinozawa
1
,
Y. Kamata
1
1独立行政法人地域医療機能推進機構東京高輪病院呼吸器内科
pp.351-356
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_351
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は じ め に 過敏性肺炎(hypersensitivity pneumonitis:HP)は,「肺実質と細気管支における炎症性および/または線維性疾患であり,典型的には感受性のある個体において明らかなあるいは潜在的な抗原吸入により惹起される免疫反応に起因する」と定義される1).HPを疑った場合,原因抗原および原因環境の特定のために住居や職場の環境,ペット飼育歴,羽毛製品の使用など生活歴の詳細な問診が重要となり2),診断においては,普段の生活場所である自宅以外の環境が原因となっている可能性も考慮して生活歴の詳細な問診を行うことが重要である3).今回,当初は加湿器肺と診断し,環境整備のうえで退院としたが,症状が再燃したため再入院とし,詳細な問診により羽毛布団肺が疑われたHPの1例を経験したので報告する.
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