特集 身近に潜む心筋症を診る―進歩する診断と治療
[Chapter 2] 心筋症の診断に必要な検査
核医学検査を用いた心筋症の評価
真鍋 治
1
,
相川 忠夫
2
,
玉木 長良
3
,
祖父江 良崇
1
,
真鍋 徳子
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 放射線科
2順天堂大学医学部附属順天堂医院 循環器内科
3京都医療科学大学
キーワード:
MIBG
,
PYP
,
BMIPP
,
FDG–PET
Keyword:
MIBG
,
PYP
,
BMIPP
,
FDG–PET
pp.215-220
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_215
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
★★心臓核医学検査では,種々のトレーサーを使い分けることで,心筋血流のほか,他検査では得られないブドウ糖や脂肪酸の代謝,交感神経機能などの特定機能の情報を非侵襲的・客観的に得ることができる.定量性も高く,重症度評価や治療効果判定に優れている.
★★★123I–MIBGシンチグラフィでは心不全の交感神経活動の評価が可能である.
★★99mTc標識リン酸化合物を用いたトランスサイレチン型心アミロイドーシスの診断,123I–BMIPPを用いた中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)の診断,FDG–PETによる心臓サルコイドーシスの診断・活動性評価は,ほかには代えがたい検査となっている.
★心筋血流PETはとくに心筋血流予備能の測定により,冠動脈疾患だけではなく,微小循環障害の評価も可能である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
© Nankodo Co., Ltd., 2024