書評
今日の臨床検査2023-2024
堤 武也
1
1東京大学医学部附属病院感染制御部/感染症内科 教授
pp.811-811
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_811
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- 文献概要
臨床検査の項目は多岐にわたり,また毎年新しい検査項目も追加されているため,臨床医が自分自身の専門領域はともかくとして,すべてを網羅するのはほぼ不可能である.たとえばコンサルテーションを受けた患者の診療を行う際などに,見知らぬ検査項目の異常値に遭遇することが少なからずある.最近では,そのような場合にはスマートフォンなどで検索することが多いが,インターネット上には情報が氾濫しており,正確な情報にたどり着くのはかえって手間がかかることが多く,そもそも正確であるかどうかを判断すること自体が難しい.その点,本書は各領域の専門家の先生が書かれており,信頼性は申し分ないものといえる.本書はサイズ的にそれほど場所をとらず,(携帯には少し大きいかもしれないので)すぐに参照できるよう診察室に置いておきたい一冊である.
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