特集 患者さんからよく尋ねられる内科診療のQuestion
第2章 呼吸器
[67歳女性,肺非結核性抗酸菌症]非結核性抗酸菌症と診断され,2年近く薬を飲みましたが,いまだに痰から菌が検出されるようです.治療を続けないといけませんか?
佐々木 結花
1
1国立病院機構東京病院 呼吸器センター呼吸器内科
pp.605-607
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_605
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お答えします
肺非結核性抗酸菌症(NTM-PD)の治療終了は,喀痰の培養陰性化と胸部画像検査や症状を勘案しなければなりません.1ヵ月以上間隔をあけた喀痰検査で培養が3回連続して陰性化し,最初の培養陰性から1年経過した場合に陰性化が達成されたということができます.長期の治療を必要とするため,喀痰から菌が消えていなければ治療を続けるべきであると考えます.ご自身が治療継続についてご希望されなければ医師は強いてお勧めできませんが,体調がわるくなる可能性があることをよくご理解ください.
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