特集 ここまで来た不整脈治療―明日からの診療に役立つ最新のアプローチ
[Chapter 6] 実地医家がまれに遭遇する不整脈
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)に合併する不整脈
金澤 尚徳
1
,
高潮 征爾
1
,
辻田 賢一
1
1熊本大学病院 循環器内科
キーワード:
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)
,
ペースメーカ
,
植込み型除細動器(ICD)
,
カテーテルアブレーション
Keyword:
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)
,
ペースメーカ
,
植込み型除細動器(ICD)
,
カテーテルアブレーション
pp.980-985
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_980
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▪近年トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)と診断される症例が急増しているが,本疾患では病態の進行とともに頻脈性不整脈,徐脈性不整脈が合併する.
▪ATTR-CMでは房室ブロック,洞不全症候群にてペースメーカ植込みが必要となる症例があるが,予防的な植込みの必要性はないと考えられる.
▪ATTR-CMに対する一次予防目的の植込み型除細動器(ICD)に関しては,症例ごとに検討すべきと思われるが今後さらなるデータの蓄積が必要である.
▪ATTR-CMに合併する心房細動(AF),心房粗動(AFL),心房頻拍(AT)などの心房性不整脈については,有症候性で心不全をきたすようなものであれば積極的にカテーテルアブレーションを検討してもよいと考えられる.
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