特集 ここまで来た不整脈治療―明日からの診療に役立つ最新のアプローチ
[Chapter 2] 不整脈診断のための検査
12誘導心電図
-健診で異常を見つけたら
二宮 雄一
1
1鹿児島大学 心臓血管・高血圧内科学
キーワード:
心房細動
,
WPW症候群
,
房室ブロック
,
脚ブロック
,
Brugada症候群
Keyword:
心房細動
,
WPW症候群
,
房室ブロック
,
脚ブロック
,
Brugada症候群
pp.868-877
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_868
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▪健診の心電図に限らず,心電図の見方で重要なことは,常に一定の順番ですべての所見を確認する習慣を身につけることである.
▪心房細動の心電図は,RR間隔の不整とP波の消失,f波の出現が特徴である.
▪2枝ブロックや3枝ブロックの場合,6~30%程度が完全房室ブロックに進行するといわれており,失神や徐脈に伴う症状があれば注意が必要である.
▪左脚ブロックは,右脚ブロックと異なり器質的基礎心疾患を有する場合が多く,心血管イベントの発生率も高い.
▪Brugada症候群は,V1~V3の右側胸部誘導におけるJ波増高と特徴的なST上昇を呈し,主として若年~中年男性が夜間に心室細動を引き起こして突然死する可能性のある疾患である.
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