特集 研修医必携!心電図判読のコツ
心電図の見かた ST-Tの異常
鮎澤 衛
1
1日本大学 医学部小児科学系小児科学分野
キーワード:
WPW症候群
,
冠状動脈瘤
,
脚ブロック
,
心筋梗塞
,
心拡大
,
心電図
,
心膜炎
,
川崎病
,
再分極
Keyword:
Myocardial Infarction
,
Mucocutaneous Lymph Node Syndrome
,
Cardiomegaly
,
Wolff-Parkinson-White Syndrome
,
Coronary Aneurysm
,
Bundle-Branch Block
,
Pericarditis
,
Electrocardiography
pp.581-586
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020220691
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●体表面心電図のST-T部分は、心室筋収縮後の再分極における電位の状態を示し、そこに異常が現れる場合、心機能の根幹をなす心筋障害を示している可能性があり、心電図判読時に最も重要な評価項目の1つである。●心電図波形は記録電極に感知される心内膜側と心外膜側の活動電位の差で表されるので、誘導ごとのST-Tの変化によって病変部位を推察できる。●ST-Tの上昇を示す代表的な病態は、心膜炎、心筋梗塞の急性期、早期再分極、Brugada症候群などであり、低下を示すのは、肥大性変化、虚血性変化、脚ブロック、副伝導路の存在などがあげられる。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.