特集 内分泌疾患診断のための5 Steps―「見逃しやすい」を「見逃さない」に変えるために
[Step 1] 症状をわかりやすく聞き出して内分泌疾患を疑う
神経筋症状では電解質変化を洗う
土屋 天文
1
,
橋本 貢士
1
1獨協医科大学埼玉医療センター 糖尿病内分泌・血液内科
キーワード:
筋力低下
,
こむら返り
,
筋痙攣
,
テタニー
,
電解質異常
Keyword:
筋力低下
,
こむら返り
,
筋痙攣
,
テタニー
,
電解質異常
pp.204-207
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_204
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▪神経筋症状は筋力低下・脱力発作などの麻痺性筋力異常と,こむら返りを含めた筋痙攣・テタニーなどの強直性筋力異常,しびれなどの知覚障害に大別される.
▪種々の電解質異常がこれらの神経筋症状を引き起こすが,通常の診療で測定することの少ない血中カルシウム・リン・マグネシウム濃度の異常が原因となっていることもある.
▪電解質変化は相互に関係があり,一つの電解質変化が他の電解質異常の原因となることもあるため,見落としがないように注意を要する.
▪血中ナトリウム・カリウム(・クロール)濃度だけでなく,血中カルシウム・リン・マグネシウム濃度も一つのセットとして確認することが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023