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第6章 代謝系に作用する薬剤
[甲状腺疾患治療薬]
甲状腺ホルモン製剤
大場 健司
1
,
梅村 和夫
2
1浜松医科大学 内分泌代謝内科
2浜松医科大学 薬理学教室
pp.901-904
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_901
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・甲状腺ホルモン製剤は,主に甲状腺機能低下症で使用され,特殊な病態以外ではサイロキシン(T4)製剤のlevothyroxine sodiumが第一選択薬となる.
・心疾患を有する患者,あるいは高齢者などでは,T4製剤の急速な補充により,冠動脈疾患および心不全などが惹起される危険性があるため,初期投与量を減らしたうえで,ゆっくりと漸増投与しなければならない.
・T4製剤の投与開始および投与量変更から甲状腺機能が平衡状態に達するまでに4~6週を要するため,投与量変更を急ぎすぎないことも肝要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023