特集 プライマリケア医に必要な情報をまるっと整理 くすりの使い方便利帳
第6章 代謝系に作用する薬剤
[脂質異常症治療薬]
フィブラート系薬,選択的PPARαモジュレーター
岡﨑 啓明
1
1自治医科大学 医学部内科学講座内分泌代謝学部門
pp.871-875
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_871
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
・フィブラート系薬・選択的PPARαモジュレーターは,高トリグリセライド(TG)血症の治療薬である.
・高TG血症は,マイルドな上昇では動脈硬化のリスク,著しい高値(血中TG>500~1,000mg/dL)の場合には急性膵炎のリスクとなる.
・日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」を参考に,空腹時に加えて随時(非空腹時,食後)の高TG血症にも留意して治療を進める.
・重度高TG血症では,血中TG値が高いほど膵炎のリスクが高いことを念頭に,少なくともTG 1,000mg/dL以下を目指して治療を進める.
・従来のフィブラート系薬に加え,選択的PPARαモジュレーター(pemafibrate)が登場し,有効性,安全性の面から,選択肢の幅が広がった.
![](/cover/first?img=j_naika131_871.png)
© Nankodo Co., Ltd., 2023