特集 コロナ禍で見えた感染症検査の原点回帰―各種検査の特徴とその解釈
[Chapter 1] 今必要な感染症検査とその解釈
遺伝子検査の原理と種類,解釈
青木 弘太郎
1
1東邦大学 医学部微生物・感染症学講座
キーワード:
病原体核酸検査
,
国際標準化
,
精度管理
Keyword:
病原体核酸検査
,
国際標準化
,
精度管理
pp.1255-1260
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_1255
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▪病原体核酸検査は,高速性,高い感度・特異度,多項目同時測定を期待して実施される.
▪病原体核酸検査の工程は,検査前プロセス,検査プロセス,検査後プロセスに大別される.
▪検査プロセスは,解析前プロセス(核酸抽出),解析プロセス(核酸増幅・検出),解析後プロセス(データ解析・判定)に大別される.
▪検出限界値に影響が大きいのは解析前プロセスである.
▪病原体核酸検査の原理は核酸増幅法,ハイブリダイゼーション,シークエンシングの三つに大別される.
▪多施設で得られた検査結果を時系列で評価するには国際標準化が必要である.
▪異なる新興感染症の検査のための精度管理試料確保は重要な課題である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023