特集 エキスパートがお答えします! 日常臨床のあるあるの疑問
第10章:神経
認知症の行動・心理症状(BPSD)の管理がうまくいきません.どうしたらよいでしょうか?
和田 健二
1
1川崎医科大学 認知症学
pp.677-679
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_677
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お答えします 認知症の行動・心理症状(BPSD)は身体的,環境的ならびに心理的な要因の影響を受けて発現するため,対応の第一段階は症状発現の背景となっている要因に対して非薬物的な介入を網羅的に行うことです.治療薬剤のなかにBPSDやせん妄を引き起こす薬剤が含まれるかを確認し,可能性が考えられれば減量・中止を考慮します.BPSDに対して抗精神病薬を含む向精神薬を使用することもあります.治療前には,適応外使用や有害事象などを十分に説明し同意を得たうえで,治療効果や安全性に配慮しながら投与していきます.
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