Book Review
Q&Aでわかる!糖尿病×循環器疾患の治療―血糖管理だけではない新しい考え方
瀬尾 由広
1
1名古屋市立大学大学院循環器内科学 教授
pp.733-733
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_733
- 販売していません
- 文献概要
循環器疾患に関わる医師は,糖尿病が動脈硬化のリスク因子であることから,冠動脈疾患や末梢血管疾患患者を介して糖尿病と関わってきた.従来,糖尿病性心筋症という疾患概念が知られていたが,心不全の原因として臨床で十分に理解され治療対象とはなっていなかったと思う.ところが,EMPA-REG OUTCOME試験によってSGLT2阻害薬が心不全の予後改善をもたらすという報告がなされて以来,糖尿病に対する考え方が大きく変化したといってよいであろう.さらに,SGLT2阻害薬によって糖尿病と心不全発症や重症化予防に腎臓の関わりが注目されるようになり,心-腎-代謝の連関の重要性が広く認識されるようになった.
© Nankodo Co., Ltd., 2022