特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第7章 神経・筋
認知症
井原 涼子
1
1東京都健康長寿医療センター脳神経内科
pp.818-820
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_818
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診断基準
認知症(dementia)は,一度獲得された認知機能が後天的に障害されることを意味する単語である.認知症を明確に定義した診断基準としては,2011年に提唱された米国国立加齢研究所・Alzheimer協会によるNIA-AA診断基準1)と,2013年に改訂された米国精神医学会によるDSM-52)が頻用される.NIA-AA診断基準では,認知症は二つ以上の認知機能や行動の障害を認め,仕事や日常生活の障害を伴い,以前と比して遂行機能が低下し,それらはせん妄や他の精神疾患では説明できないと定義される.
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