特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第4章 循環器
狭心症・無痛性心筋虚血
前川 裕一郎
1
1浜松医科大学内科学第三講座
pp.659-661
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_659
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Ⅰ.狭心症
診断基準
狭心症とは,古典的には心筋への血流減少を介する心筋虚血によってもたらされる胸痛などを伴う一連の症候群を指す.症状のパターン(胸痛の頻度,回数,持続時間など)により,安定あるいは不安定狭心症とよばれる.不安定狭心症は,1992年にFusterらが発症機序により,急性心筋梗塞とともに急性冠症候群とよばれる疾患概念として包括することを提唱1)し,現在にいたっている.
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