Book Review
イラストでみる皮膚病のトリセツ
帆足 俊彦
1
1日本医科大学付属病院皮膚科 准教授
pp.374-374
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_374
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- 文献概要
日常診療で皮膚疾患に悩まされている,皮膚科を専門としていない先生方にとって待望の本が出た.タイトルは「イラストでみる皮膚病のトリセツ」で,名前からして取っつきやすそうである.著者は瀧川雅浩先生.ここで言うまでもなく,皮膚科の臨床経験が非常に豊富な先生である.早速,本書を開いてみよう.紅斑,紫斑,白斑…が出てきた.成書を読み始めると,大体この辺りで嫌になる.用語が複雑なのと,解説が細かすぎて頭に入らないからである.ところがこの本はどうであろう,見開き2ページにあっさりと必要事項だけが書いてある.わかりやすいイラストが併記してあり,頭に入りやすい.さらにめくると,外用薬(軟膏とクリーム)から本文が始まっている.軟膏とクリームというのは皮膚科を専門としていない先生が悩みやすいところであるが,軟膏とクリームの使い分けを簡単な理屈とともに非常に実践的に解説してあり,わかりやすい.皮膚科では抗アレルギー薬,抗ヒスタミン薬,外用ステロイド薬をよく使う.これらも多くの種類が市販されているが,どういう場合にどれを使えばよいのかがわかりやすく解説されている.
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