特集 非がん疾患に対する緩和ケア
疾患別の特性
認知症
小川 朝生
1
1国立研究開発法人国立がん研究センター精神腫瘍科
キーワード:
認知症
,
緩和ケア
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
意思決定
Keyword:
認知症
,
緩和ケア
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
意思決定
pp.245-249
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_245
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Summary
▪超高齢社会を迎え,緩和ケアを認知症ケアに応用する試みが進められている.
▪とくに重視するのは,疾病の経過(trajectory)を把握し,今後の経過を予測したうえで,起こり得る課題を予測・対処するとともに,本人の意向を尊重することで,療養生活の質(QOL)の最大化を目指すことである.
▪認知症への応用に際して,コミュニケーションの障害から起こり得る身体的苦痛への対応と,本人が自己決定できる早期の段階において,今後起こり得ることを話し合い,療養生活の方針に反映させるアドバンス・ケア・プランニング(ACP)が強調される.
▪今後,急性期医療や在宅医療の現場において,ACPが広く認識・実践されることが望まれる.
© Nankodo Co., Ltd., 2021