特集 血算を極める
さまざまな状況における血算の異常
低栄養における血算の異常
児玉 浩子
1
,
松田 依果
2
,
岡山 和代
3
,
佐藤 恭弘
4
1帝京平成大学
2帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科
3広島国際大学広島国際大学健康科学部
4帝京大学小児科
キーワード:
亜鉛欠乏性貧血
,
銅欠乏性貧血
,
好中球減少症
,
セレン欠乏性貧血
Keyword:
亜鉛欠乏性貧血
,
銅欠乏性貧血
,
好中球減少症
,
セレン欠乏性貧血
pp.781-783
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_781
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Summary
▪低栄養の類似語として,やせ・るい痩,マラスムス,クワシオルコル,サルコペニア,フレイルなどがある.近年,高齢者でのサルコペニア,フレイルなどの低栄養が問題になっている.
▪栄養状態アセスメントとして,末梢血リンパ球数が栄養スクリーニングなどで用いられている.総リンパ球数が800/mm3未満で高度,800~1,200/mm3で中等度,1,200~2,000/mm3で軽度の低栄養状態と評価する.
▪亜鉛・銅・セレン・葉酸・ビタミンB12・ビタミンEの欠乏で貧血が生じる.
▪銅欠乏で,好中球や血小板が減少する.
▪亜鉛欠乏は妊婦・スポーツ選手・慢性肝障害など,銅欠乏は亜鉛摂取過多,セレン欠乏はセレンを含有していない経腸栄養剤使用・血液透析患者で主に発症しやすい.
© Nankodo Co., Ltd., 2020