特集 いま知っておきたい! 内科最新トピックス
第1章 呼吸器
肺動脈性肺高血圧症を疑う病歴と身体所見:膠原病医の立場から
蓑田 正祐
1
1諏訪中央病院リウマチ膠原病内科
キーワード:
肺動脈性肺高血圧症
,
Raynaud現象
,
毛細血管拡張
Keyword:
肺動脈性肺高血圧症
,
Raynaud現象
,
毛細血管拡張
pp.403-406
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_403
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Summary
・肺動脈性肺高血圧症(PAH)を含めた肺高血圧症は早期診断・治療が重要で,診断には右心カテーテル検査が必要である.
・早期は病歴や身体所見から肺高血圧を疑うことが難しく,右心カテーテル検査を実施するかどうかは,病態や病歴・身体所見・検査で危険因子を見積もり決定する.
・PAHをきたしやすい膠原病は全身性強皮症(SSc)・全身性エリテマトーデス(SLE)・混合性結合組織病(MCTD)などの抗核抗体関連疾患である.
・PAHをきたす機序は,主に血管内皮細胞傷害の肺動脈リモデリング(線維化病態)で血管攣縮であるが,SLEやMCTDでは肺血管炎(炎症病態)も認め,スクリーン方法や治療法は病態により異なる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020