Japanese
English
投稿 症例
調整卵巣刺激後に無痛性甲状腺炎を発症した1例
A case of painless thyroidits following controlled ovarian hyperstimulation
河原 利夫
1
,
加藤 健一郎
2
,
圓山 泰史
2
,
赤堀 弘
2
,
小嶋 康夫
3
T. Kahara
1
,
K. Kato
2
,
Y. Enyama
2
,
H. Akahori
2
,
Y. Kojima
3
1かはら内科クリニック
2富山県立中央病院内科
3小嶋ウィメンズクリニック
pp.1011-1013
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_1011
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はじめに 近年,潜在性甲状腺機能低下症(subclinical hypothyroidism:SCH)と流早産などの妊娠転帰との関連が明らかとなり,不妊症や反復性流産の女性に対し甲状腺機能検査が実施されている.米国甲状腺学会のガイドラインでは体外受精や顕微授精を行う予定のSCHを有する女性に対しlevothyroxine補充が推奨されている1).一方で,甲状腺機能亢進症は妊娠高血圧や流産,低出生体重児など母体や胎児の合併症を増加させるといわれている.今回,顕微授精の予定の女性がSCHと診断され,levothyroxine補充療法を行うも,調整卵巣刺激(controlled ovarian hyperstimulation:COH)の後で甲状腺中毒症を呈し,胚移植が延期となった症例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020