Book Review
乳がん薬物療法ハンドブック
向井 博文
1
1国立がん研究センター東病院乳腺・腫瘍内科 医長
pp.426-426
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_426
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- 文献概要
「マニュアル」「ハンドブック」と名のついた医学書は数多い.マニュアル本に対してこれまでは必ずしも好意的に捉えられない向きもあった.とくにオーソリティからは,“考えることのない医療の横行” や “杓子定規で工夫のない医療の助長” といった批判的意見が寄せられることがしばしばあった.しかし,現実の医療で100点満点の満足いく行為ができることはほとんどなく,何とか及第点を得ようと泥臭く現場で努力しているのが医療者の実際ではないだろうか.これは医療が社会システムのなかに構築されていて,人間という不可知なものを扱うゆえの宿命のようなものである.
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